【リペア】3択から選ぶナット交換【楽器製作所RMI】

どうも、るいなです。

早速ですが、タイトルの“3択”とは何のことか。

【金属・骨・樹脂】です。ほとんどのナットがこの3種類の中から選ばれ、あなたの手元の楽器に取り付けられています。

元となる角材(牛の骨)

「待って待って、“ナット”がそもそもわからないんだけど…」

ご安心を。

今回の記事では今更聞きにくい“ナット”の役割や素材。また、ナット交換のタイミングについてお話しします。

“ナット”とは?

黒水牛の角から削り出されたナット

ナットというのはこんな形のヘッドと指板の境目に配置されている弦を支えるパーツです。一般的には 『牛骨』『オイル漬け牛骨』などで作られています。また、弦との摩擦で削れていくため、消耗品です。

黒水牛の角製ナット
[楽器 : RMI #07 – Cthulhu]

わかりやすい交換時期の基準としては、開放弦を鳴らしてジリジリと違和感のある音が出る場合です。

この状態に心当たりがありましたらお近くの楽器屋さんにて、一度チェックしてもらうと安心ですね。

自分でも交換できる?

基本的にはリペアマンに任せましょう。自分で挑戦してみたい方は次のことに気をつけて下さい。

力任せに外すと指板が割れてしまうこともあります。元々のナットを外す際は、ヘッド側からブリッジ側に向け、“当て木”をナットに当て、当て木の方を“木槌”で軽く突くように当てて取り外しましょう。

[楽器 : フェンダー製ジャズベース]

写真のようにボンドの跡が残ってしまうこともあります。見えなくなる場所ですが大切なパーツです。小刀を使い、綺麗に除去してから新しいナットを取り付けます。

交換後
[楽器 : フェンダー製ジャズベース]

【Amazon】フェンダータイプギター用弦溝加工済み牛骨ナット

リンク先のように市販にて整形された商品も売っていますが、サイズ調整が必要な場合が多いです。ご自身で交換をする場合は微調整することを前提にお考え下さい。DIYとして挑戦しても楽しいと思います。

“ナット”の大切さ

音にも演奏のしやすさにも影響する“ナット”。

こんなに小さなパーツでも、完成度により性能が大きく左右されます。その為、リペアマンの個性や技術が試されます。大切な楽器を預けるにふさわしいかどうかは“ナット”から判断しても良いかもしれません。

黒水牛の角製ナット
[楽器 : RMI #12 – Cocytus]

『まとめ』

1番大切なことは使用するご自身の好みに合わせたナットを付けること。【金属・骨・樹脂】どれも個性があり、好みも人それぞれ。ナット交換の際は信頼のできるショップに相談しましょう。

ブラス製ナット
[楽器 : RMI #11 – Cthulhu]

【おまけ】

“楽器製作所RMI”では『黒水牛の角』が人気です。

元となる角材(黒水牛の角)

王道の牛骨や樹脂の他にも『アルミ』『ステンレス』『チタン』『アクリル』『PEEK』『カーボン』『自家製オイル漬け牛骨』など、様々な素材を取り扱っております。

“スキャロップドナット”と呼ばれる、肉抜きをした特殊な形状のナットも製作可能です。

スキャロップドナット※オプション
(RMI #06 – Cetus miniへ搭載済み)

楽器製作所RMIは、あなたのためにナットをつくります。

お問い合わせ欄より、気軽にご相談ください。

象牙製のナット
[楽器 : RMI #02 – Cetus]

[ナットの制作と交換 : ¥9,790 ~(税込)]

おわり。