エレキギターの種類といえば、ソリッドボディ(例:フェンダー・ストラトキャスター)。
または、フルアコースティック(例:ギブソン・L5)などがよく知られていますが、今回はその中間ともいえる「セミアコースティックギター」についてご紹介。※略してセミアコと呼ぶことが多いです。
独特の音色と構造を持つこのギターは、ジャズからロック、ブルースまで幅広いジャンルで活躍している魅力的な存在です。
「箱もの」や「セミホロウ」とも呼ばれます。

セミアコとは?
ボディの内部に空洞を持ちながら、中央には木材のブロック(センターブロック)が埋め込まれている構造をしています。
このセンターブロックによって共鳴をある程度抑えることで、フルアコよりハウリング強いです。
そして、ソリッドボディよりも豊かな空気感のあるサウンドが得られるのが最大の特徴です。

主な特徴
1. 音の特性
セミアコの音は暖かく、丸みがあります。
アタック感はソリッドボディほど鋭くはなく、どこか柔らかく包み込むような部分のある音色です。
2. ハウリングへの強さ
フルアコと比べると、歪ませた時のハウリング(フィードバック)が起きにくいです。
そのため、クランチから軽いディストーションまでが扱いやすいです。
3. デザインと重さ
Fホールが入った、クラシカルな見た目が多いです。
ソリッドより軽いことが多く、サイズは大きいですが長時間の演奏でも体への負担が少ないです。

代表的なモデル
Gibson ES-335:セミアコースティックギターの代名詞ともいえる定番モデル。
Epiphone Dot:ES-335の廉価版ながら、価格以上の性能で人気。入門にもおすすめ。
Ibanez Artcore:ジャズやフュージョンにマッチした細めのネックと、専用の設計で作られたシリーズ。

どんな人におすすめ?
ジャズやブルースが好きな人。
ウォームなクリーントーンを求める人。
ソリッドとフルアコの中間の音が欲しい人。
クラシカルなルックスに惚れてしまった方。

まとめ
セミアコースティックギターは、その構造とサウンドのバランスが絶妙。
ソリッドボディにも、フルアコースティックギターにもない魅力を持っています。
プレイヤーのスタイルやジャンルによって活かし方はさまざま。
1本持っていると、これからの表現の幅が広がります。
