私たちは、おしゃれなオフィスを併設して仕事をしているわけではありません。
以前お店として、実際に事業用の工房を用意しました。
しかし、お預かりする楽器の多くが遠方からのご依頼であることに気がつきました。
求められているのは仕事の内容。
ショールームのような立派な建物や、スタジオのように大きな音の鳴らせる環境を用意するのは、まだ少し早いのかもしれないと感じています。
当工房は飾ってあるギターを眺めながらお待ちいただける楽器店や、大量生産を行えるような機械のあるギター工房の立ち位置ではありません。
小規模な楽器の修理工房なので、それぞれ分野の異なる職人が携わってひとつの楽器に向き合うような形態です。

例えばギターの修理をするご依頼の場合、ほとんどの作業は私自身が行いますが、内容に合わせて部分的に外部の職人に業務委託としてお願いをする場面もあります。
具体的には、NC工作機械を伴う木材加工や設計段階のモデリングデータ製作。
それぞれ得意としている分野があるため、業務委託として仕事をお任せしています。

ひとりで全ての工程を行う必要がなく、協力して分業することで広い場所は必要がなくなりました。
今はギターを修理するために必要な、最低限のスペースで仕事をしています。
山梨県にて実際に楽器をお持ち込んでいただく場合には、少し不便をおかけするかと思います。
遠方から郵送にて楽器を預けていただく場合は、直接私の顔が見えないため、ご心配をおかけするかと思います。
安心して楽器を任せていただけるよう、仕事の内容に力を尽くします。
