どうも、るいなです。
突然ですが、“ボルトオンネック”の楽器をお持ちの方に朗報です。
まずはこちらをご覧ください。
これを…
こう。
わかりました…?
「え、スルーネックにしたん!?」って思った方はさすが。ありがとう。
そう、ボルトオンネックをセットネック構造に変更し、疑似的なスルーネックを実現させた。
「接合部が邪魔でハイフレットが弾きにくい」との事で持ち込まれたこちらのモッキンバード。
そのお悩みに応えるべく奮闘した。もはや裏技というより力技。
予算は10万円ほど。納期は2ヶ月前後の大掛かりなカスタムとなる。
施工の手順はこんな感じ。
ボルトを取り外し、ネックジョイント部を平面にする。
次にお気に入りのタイトボンドを塗り、ボディとネックをクランプで固定していく。
1日以上放置し、固まったことを確認してからビスの入っていたところにダボという木の円柱を埋め込む。同時進行で形状も整えていく。
「この造形が楽しんだな!!!待ってましたネックジョイント整形!!!」
はいはい、わかったわかった。
木材の露出した部分にはサンディングシーラーを塗り、念願の黄色を塗り重ねていく。
“サンディングシーラー”を塗ることで凹凸を平面にしやすい。上に乗せる塗料を安定させることが出来る。アサヒペンのこれはかなりオススメ。ずっと使ってる。あと、なんか今“19%OFF”で買えるみたい。
塗装は難しい。何度もシンナーを浴びるように溢す。これは落ち着いて作業をすれば回避できるな。
艶やかな艶。
色を調整し、元々塗られていた周囲の黄色に合わせていく。いわゆる“ぼかし”というやつらしい。車業界でもよくあるので習得したい。
色が決まったらクリア塗装で保護する。ソリッドカラーではあるが、クリア層があると高級感も出る。
そして完成がこちら。
いかがだろう。
「元々スルーネックだったけど?」
みたいな首筋をしているように見えていましたら幸い。
ちなみに黄色に加えて赤色などを配合し、このイエローを作った。“調色”を行っている為、元の色と完全に同じ色は作ることができない。
ただ、なるべく近い色になるよう、黄色と格闘した日々。思い出。
ここまでひたすら背面を見せてしまったが、こちらのギターどこかでみたことないだろうか。そう、X JAPAN のギタリスト“Hide”のシグネチャーモデル『イエローハート』である。
そして、公開日である本日5月2日はHideの命日。
24年前の出来事である。と偉そうに語ってみたが僕はまだ産まれてない。知ったかぶってごめんなさい。
狙ったわけではないが、なんともタイムリーな話題のカスタムをさせていただいた。
ご依頼を下さったH様、そしていつも相談に乗ってくれるリペアの先輩、Iさんに感謝を。
いつも協力してくれる方のお陰で活動ができています。ありがとうございます。
以上、ボルトオンネックを疑似的なスルーネックにする裏技でした。
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それではまた。
おわり。