今回はサイドブレーキシューを交換してみます。
車はマセラティ、5代目クアトロポルテ。
この車はサイドブレーキを手動ではなく、電動でかけてくれます。
サイドブレーキ(ハンドブレーキ)とは、
駐車や停止の際に車を動かさないために使用されるブレーキです。
次のような種類があります。
・手で引くタイプ
・足で踏むタイプ
・電気モーターで操作するタイプ
こちらは3つ目の“電動モーターで操作するタイプ”。
通常であれば診断機を使用し、メンテナンスモードに入れなければならないらしい。
トヨタ車はコマンドがあって、診断機なしでも整備可能とのことだが、マセラティは情報見つからず。
今回は手動で電動パーキングブレーキを緩めることにしました。
トランクを開け、荷物を片付ける。
この下に調整するシステムがあるらしい。
開けると出てくる、マセラティ専用の車載工具。
エンブレムの主張が激しい。
開いて真ん中、GT-R35のイナズマ型ヘッドライトみたいな工具を取り出す。
次に、中心のネジを回してさらに下の底板を外す。
ようやくお目にかかれました。
こちらが電動パーキングブレーキシステム。
なんか色々落ちてるな。
ベタベタの作業灯。
欲しかった工具のひとつではある。
あとで充電してみよう。
どうやら、こちらのユニットに先ほどの専用工具を挿して回すらしい。
キャップを外してOK。回りました。
右回転で緩むので間違えないように。
このくらい縮んでいればいいのか。
戻す時のために、元の状態を撮影しておきます。
適度に緩めたらトランクをあとにして、車体をジャッキアップ。
重い車なので、2トン用のパンタジャッキを使いました。
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タイヤも外して。
次はブレーキキャリパー。
10mmの六角レンチで外れました。
念のため、ブレーキパッドの左右に減りの偏りがないか確認します。
偏りがあればローターを見直す必要がありそうですが、今のところは大丈夫そう。
ブレーキローター取り外し。
ローターは再利用するので、ギター製作で排出された木片を使い、叩いて取り外します。
ゴムハンマー欲しいな。
ローターと接触している、ブレーキライニングさん。
折れて紛失してます。これは危ない。
ブレーキシューごと取り外して交換していきます。
色々なやり方があるみたいですが、押さえつけている方のスプリングから取り外しました。
「J型」のフックになっているため、押し込んで回します。
次に左右を押さえているスプリング。
ペンチで引っ張って抜きます。
両側外れました。
さっそく交換パーツで組み上げます。
今回は新品ではなく、中古品を購入。
あ、その前に調整アジャスターにグリスを補充。
のちにこの歯車を回し、サイドブレーキを調整します。
組み付けていきます。
押し付ける側のスプリングから固定。
スプリングなんて新品のように綺麗な中古品。
仕組みがわかったので、戻すのはそこまで苦労しません。
ブレーキローターも付きました。
穴あきのドリルドローターが大好きポイントのひとつ。
日が暮れそうなので急ぎます。
ブレーキキャリパーも戻します。
リアがブレンボの4ポットとは…贅沢。
ホイールも戻します。
ホイールは国産の『WORK ZEAST ST1』。
21インチはちょうどいいサイズ感。
緩めたパーキングブレーキを戻して、作業完了。
今回の交換パーツは以下の通り。
・右サイドブレーキシュー
・スプリング一式(4点)
・調整アジャスター
費用は新品交換の1/10以下。
足回りの中古品をまとめ買いしたことや、交換を自分で行ったので工賃が掛からなかったことが格安で仕上がった理由です。
大変勉強になりました。
おわり。