るいなです。
ギターを弾くということは、フレットと弦が擦れるということ。
フレットも弦も金属ではあるけれど、さすがに10年近く弾かれると凹んでしまうのだ。

「そろそろすり合わせした方がいいかもね~」
なんて言われたり、耳にすることがあるはず。
そのフレットも数回はすり合わせという、フレットひとつひとつの高さを均一にそろえる修理を行うことで新品のように弾きやすくなる。

しかし、フレットを削って高さを揃えるため、いずれフレットの高さが足りずに限界を迎える。
限界を迎えたら?
次はフレットの交換という手段がある。

具体的には、フレットの高さが0.6mm前後になってくると限界に近いかなと思う。
もちろん、高さを均一にそろえることで0.6mm以下でも演奏は可能。
弾きにくいと体感で感じるボーダーライン、くらいの認識。
いまお使いのギターのフレットがこのくらいの高さになってきたら、フレット交換を検討してみてほしい。

すり合わせはこのように、フレットは抜かずに指板のみを保護。
フレットのみにヤスリが当たるようにして、高さを均一にそろえる。

高さを揃えて、磨きを行うと新品になったかのようにぴかぴか。
フレットの頂点を丸く整形することで、新品のときのように弦とフレットが“点”で接する。

弦がフレットに対して、点で接することで摩擦が少なく弾きやすい。
そして音程も、エレキギターとして設計された当初に近い状態になる。

今回お預かりしたこちらのギターは、なるべく現状のフレットを使いたいというご要望。

フレットのすり合わせに加えて全体調整も行い、音程に関するところはリフレッシュすることができた。
ネックの反り調整。オクターブチューニングの調整。弦高調整など、必要な個所を調整。

6弦の弦高は1.6mm程度へ。
なるべく弦高を下げる方針で進めました。

1弦は1.2mm程度へ。
全体的に0.5mm前後、弦高を下げることができた。

「美しい出来栄え」
納得ができた時のかけ声。

ちょうど本日、山梨県内にて納品した。
オーナー様の「こんなに低くなるんですか⁉」が嬉しかった。
このギターだけは売りたくない、ということで保管されていた思い出のある楽器だとお伺いしました。
大切なギターをお任せくださり、ありがとうございます。
おわり。
