![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-1-1-1024x683.jpg)
これはアコースティックギターのブリッジ。
弦高を低くしてほしいとのことで持ち込まれた。
よく見ると2弦位置のサドルが異常に高い。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/82704fa1-cc75-45fa-9f6a-f213440b5d01-1024x1024.jpg)
弦高を測ってみると上記の通り。
6弦側:4mm/1弦側:3mm
これは大変なことになっているな。
ということで、早速リペアしていく。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-4-1-1024x683.jpg)
とりあえずサドルの高さを整えたい。
抜いたあとの歯みたいでかわいいね。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-5-1-1024x683.jpg)
少しずつ削りながら高さを調整していく。
この時、サドルの底面が湾曲しないように気をつける。
湾曲したり、平面が出ていない場合、サドル下に仕込まれたピックアップ(圧電素子)に振動がうまく伝達されない。
これが適正でない場合、出力した際に音量差が生まれてしまう。
ちなみにこちらの『タカミネ』のアコースティックギターは“パラスティック・ピックアップ”と呼ばれるものが搭載されているらしい。
圧電素子を使用していると明記されていたので、いわゆるピエゾピックアップであると認識して間違いはなさそう。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-6-1-1024x682.jpg)
難しそうな単語を並べていたらブリッジの調整が完了。
牛骨のサドルらしく、削った時のニオイは独特。というか臭い。
最初から臭いって言え。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-7-2-1024x683.jpg)
ネックも弦の張力に負けて、かなりの順反り。
トラスロッドは回したことがないとのことだったのでよかった。
トラスロッドを右に回し、チューニングしない状態でやや逆反りの状態にした。
チューニングをすると弦の張力でネックが起き上がり、ちょうど良くなるはずである。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/249514d2-0eae-4928-a4ab-f2365de3e03b-1024x1024.jpg)
チューニングを行い、弦高チェック。
6弦側:2.2mm/1弦側:2mm
【調整前】6弦側:4mm/1弦側:3mm
調整前より1mm以上、弦高を下げることができた。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-10-1-1024x683.jpg)
さらに弦高を下げたい場合は、ナットの溝調整を行うといいのかなぁと思いました!
最後に音量の出力差がないか、確認をして納品。
以上、アコースティックギターの弦高調整でした。
タカミネのコア材、杢目が綺麗で高級感あるなあ。
![](http://ruinamiyashiro.jp/wp-content/uploads/2023/07/phonto-9-1-1024x683.jpg)