こんなことある!?
なんと、70年代にフェンダーにて製造されたヴィンテージ品をレストアしました。
わかってます、まずは全体像からですよね。どうぞ。
ありえんかっこいい。
2022年の初夏。一本の電話から始まったこの企画。
島村楽器イオンモール甲府昭和店の店長、坂本さんからのオファーで再生したヴィンテージベース。
「なんだこの汚いのは…」
これはハードケースを開けた時の最初の声である。
ピックガードもどこか遊びに行ってるみたいだし、センターずれも起こしている。音もノイズが気になって仕方ない。
綺麗に見える?
いや、これを見てほしい。
長い間放置されたのか、火傷して癒着した皮膚のようになっている。
触るとベタベタしている箇所も多々ある。イタリア車の内装みたいだね!
そして欠けもあるため、塗膜の全てを剥がす事を決意。これは大掛かりだぞおおお!
早速、全ての部品を取り外す。
太古のエレキべースだ、壊してしまわないかとビビりながらも分解した。
厄介なボディの塗装剥がしは未来の自分に託し、デコボコのフレットから擦り合わせていく。
これはフレットのクラウン整形。
擦り合わせたあとの平らな頂点を丸くし、弦との接点を限りなく点に近づけていく工程だ。
擦り合わせが完了し、ひとしきりはしゃぎ終わったあとは一度寝る。これに限る。
睡眠は何より大切。
ご覧の通り、同じ個体なのか疑うほどピカピカに蘇った。
70年代後半ならではのローズ指板&ブロックインレイも喜んでいる。
そして明らかに純正じゃないブラス製ナットも磨いておく。
そしていよいよボディの塗装剥がし。
溶剤を使うか迷ったが今回は木目を汚したくない。
丁寧に削り落としていく方針に決めた。溶かすよりもこちらが確実だ。
思ったよりも早めに塗装剥がしに飽きた。今からピックガードを作ろうと思う。
70年代の純正品を購入し、型となるテンプレートを作る(画像右側)
レコードに貼り付け、切り出したら塗装。
もういい音が聴こえてきた。いや、まだ弦も張ってないから気のせいかも。
レコードピックガードの完成という小さな目標を達成し、モチベーションを上げたところでボディのリフィニッシュを再開。
厚すぎず、薄すぎずという目標に向かって研磨と塗装を繰り返す。
ボディの木材にアッシュ材が使われ始めた70年代を象徴する、ナチュラルカラーでの仕上げ。
個人的にはつや消しの塗装が得意だが、これは艶ありのグロス仕様で良かったと思っている。
ファッションとかも同じで、似合っていることが何よりも大切だからね。いや、服とか詳しくないんだけども。
いよいよ組み込み、セットアップをしていく。
これはペグのオーバーホールを見学する蚊の様子を納めた貴重な一枚。
オーバーホールというのは、全て分解し清掃。組み直し、新品のような状態に復帰させることらしい。勉強になった。
完成したので記念撮影。
先日無事納品。ここまでで2ヶ月。楽しくやらせてもらいました。感謝。
これも我らが島村楽器、イオンモール甲府昭和店の店長である坂本さん立案の企画。
冒頭にも説明した通り、本当に電話一本から始まりました。
そして現在は店頭、またはデジマートにて購入することが可能です。
お近くにお住いでしたら島村楽器イオンモール甲府昭和店に遊びに行ってみてください。店長の坂本さんに会えます。
打ち合わせの様子はこちら。
鬼バズり中の店長坂本氏による、目隠しギター当てクイズはこちら。
公式Twitterはこちら。
『#島村楽器坂本への挑戦』で新企画に参加できます!