70年代ヴィンテージギターのリペア。1976年製Fender USAテレキャスターを音詰まり解消のため“フレットすり合わせ”。

どうも、るいなです。

僕は普段、メタル系のエレキギターを診ることが多いです。

るいな 幼少期 瑠衣奈 巫社

巫社みやしろ 瑠衣奈るいな

楽器製作所RMIのオーナー。

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しかし、今回は珍しくビンテージギターをお預かりしました。

内容はフレットのすり合わせ。

フェンダー Fender USA テレキャスター フレットの消耗

本物の劣化がかっこいい。“レリック加工”との違い。

ハードケースから開ける。

これまた指板の劣化具合がかっこいい。

レリック加工ではなく、本物の劣化がイケイケなので、今回は指板の現状を維持したままフレットのすり合わせを行いましょ。

レリック加工とは。
新品のギターに傷や塗装の剥がれ、パーツのサビを施す加工方法。長年使い込まれたような、ヴィンテージギターの風合いを再現するための手段です。

ヴィンテージギターならではの“フレットすり合わせ”。価値を下げないための加工手順。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター ナット外れ

まずは古い弦を取り外します。

おお、ナットも取り外れました。

よく見ると、1弦側と6弦側が逆に付いていました。

本来の向きで接着しておきました。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター ネック分解

次。ネックを外します。

ネックプレートのシリアルナンバーを見ると、どうやら1976年製造の個体なのではないかと思われた。

フェンダーの製造年数とシリアルナンバーについて詳しい方、僕が間違っていたら教えてください!

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター フレットのへこみ

指板の様子を見に行きます。

カッケェ劣化具合。

ここで本来は指板に傷が入らないよう、念のため指板にマスキングテープを貼ります。

しかし、今回はビンテージギター。

マスキングテープの粘着力であっても劣化した塗装が剥がれることがあるため、テープなどの保護はしません。

年代物のギターをお預かりした際は、その価値を下げないようにするために塗装の劣化具合を維持するような手順で進めます。

フレット浮き 70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター

フレットの端が浮いていたので、この際に補修もしておきましょ。

いよいよフレットを削ります。

黒いインクでフレットの頂点を塗り、削ったあとに残っている部分が凹み。

フレットすり合わせ 70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター

平面のアルミ角棒にヤスリを巻いて削ってみると、このように低い部分が黒く残ります。

この黒い部分がフレットの最も低い位置。

フレットすり合わせ 高さ合わせ 70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター

黒くインクで塗った部分が消えるまで、フレットを平坦に削りました。

ようやくフレットの頂点が平面になりましたが、まだフレットの断面図は台形。

このままでは、弦を張っても正確な音程が出ない。

そして弦との設置面積が多く、摩擦が大きいためにチョーキングやビブラートなどのフレットを擦る動作がスムーズではありません。

フレット丸め道具 70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 クラウン成型 フェンダー Fender USA テレキャスター

ここからフレットの頂点を削り、フレットの断面図が半円になるように道具を使って成形します。

道具の名前はフレットクラウンファイル

僕が今まで使った中で使い心地がよくて気に入っているのはこれ。

【Amazon】HOSCO Luthiers Tools フレットクラウンファイル R=2mm TL-FF2

耐久性も高いから好き。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレット丸め クラウン成型 フェンダー Fender USA テレキャスター

フレットの上部と下部に反射が生まれました。

ここからは少しずつ、ヤスリを使って丸くします。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレット磨き やり方 道具 フェンダー Fender USA テレキャスター

普段はマスキングテープを使うことが多いですが、今回はビンテージギター。

テープの粘着力で塗装が剥がれてしまう可能性があるため、フレットをガードするための金属板で保護。

【Amazon】KC フレット磨きプレート PFB-500 (2枚組み)

普段のメンテナンスにも使っている、フレット磨き用プレート。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレット磨き 道具 ヤスリ フェンダー Fender USA テレキャスター

ペーパーヤスリを指に貼り付けて、磨きます。

手袋つければよかった〜!手が真っ黒になる!

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレット磨き フェンダー Fender USA テレキャスター

ヤスリの番手は2500番まで行いました。

金属用の研磨剤で仕上げればピカリ。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレットすり合わせ完了 フェンダー Fender USA テレキャスター

光を反射させて遊びます。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレットすり合わせ完了 フェンダー Fender USA テレキャスター

指板の劣化具合とフレットのピカリ具合がアンバランスでよいです。

大切に使い続けてビンテージギターになってきた、ストーリーを感じる。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フレットすり合わせ完了 フェンダー Fender USA テレキャスター

弦を貼り、全体調整を行いました。

全体調整の内容は下記に詳しく書きました。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 弦高調整 フェンダー Fender USA テレキャスター

弦高は1弦が1.6mm程度。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 弦高調整 フェンダー Fender USA テレキャスター

6弦の弦高も1.6mm程度です。

なるべく低めにセットして、お好みで上げてもらうという方向。

理由は、弦高を上げる方が下げるよりも手軽に済むことが多いからです。

70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 ビンテージ フェンダー Fender USA テレキャスター ステッカーかっこいい

できた!

ステッカーがセンスを感じる。

めちゃいけてます。

ロックンロールすぎ。

ヘッド 70年代 ヴィンテージギター リペア 1976年製 フェンダー Fender USA テレキャスター

ヘッドも日焼け、塗装の劣化で貫禄あり。

普段はメタルギターばっかり診させてもらってますが、ビンテージギターもカッケェになりました。

勉強させてもらいました。

大切なギターをお任せくださり、ありがとうございます。

おわり。

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